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Cell Innovation Partners代表の想い ー力を合わせて細胞・再生医療ビジネスを育てたいー

ReproCELL
株式会社リプロセル 代表取締役社長
横山周史

東京大学工学部にて博士号取得後、マッキンゼー・アンド・カンパニーにて経営コンサルティング業務に従事。1997年住友スリーエムへ入社・・・

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新生企業投資
新生企業投資株式会社 代表取締役社長
松原一平

東京大学法学部卒業後、日本長期信用銀行(現新生銀行)にてコーポレートファイナンス業務に従事した後、マーケッツ部にて・・・

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Cell Innovation Partnersを設立したきっかけを教えて下さい。

横山代表

再生医療分野はこれから市場として大きく成長すると考えており、また多くのベンチャー企業が誕生しています。一方、日本だけでなく海外においても、細胞・再生医療分野のベンチャー企業に十分なリスクマネーが供給されていないのが現状です。このような環境において、我々がしっかりとリスクマネーを提供することによって、細胞・再生医療市場の成長を促進したいと考えています。また、市場の成長は我々にとってもビジネスチャンスになります。

松原代表

新生銀行グループは2004年にPre-IPOステージにあるベンチャー企業への投資を開始し、主にIT関連やエネルギー・環境関連、製品・サービス関連のベンチャー企業への投資を行ってきました。10年以上にわたり様々な業種の数多くのベンチャー企業を見てきましたが、バイオベンチャーへの投資は爆発力、つまり投資のアップサイドが非常に大きいことが魅力です。また再生医療分野は、政府によるiPS細胞研究予算の増額や薬事法の改正を背景に、今後市場として大きく成長していくと考えています。さらに2005年頃に多くのバイオファンドが設立されましたが、それらのファンドが2015年頃にファンド満期を迎えるため、投資先株式の譲渡の相談を頂くことが増えてきました。一方で、バイオベンチャーの見極めはどうしても我々の知見だけでは難しい部分もあり、目利きのできるパートナーの方と協働できないかと考えていました。

他のベンチャーキャピタルや事業会社が運営するコーポレートベンチャーキャピタルと比べ、Cell Innovation Partnersの強みはどこにありますか?

横山代表

バイオベンチャーへの投資は、技術的な目利き、ビジネス経験、金融・投資の知識・経験を組み合わせないと上手くいきませんが、1つの事業体がそれらの知識や経験を全て備えることは難しいと感じています。リプロセルはES・iPSを含む細胞ビジネスを展開しているので技術面の目利きはできますし、私自身バイオベンチャーの経営を長くやってきたのでビジネス感覚もあると考えています。また、バイオ業界はある意味“村社会”で、業界内の評判や噂は自然と聞こえてきます。特に細胞関連ビジネスはグローバルでプレーヤー同士が知り合いなので、企業や経営者の評判や噂が聞こえてきます。これらは、投資を行う上で貴重な情報になると思います。一方、金融の知識やファンド運営の経験は新生企業投資が豊富です。お互いの強みを活かし、1つの事業体としてバイオベンチャーへの投資に必要な知識・経験を兼ね備えていることがCell Innovation Partnersの強みだと考えています。

松原代表

これまで様々な投資案件を議論してきましたが、バイオ業界の理解はもとより、バイオベンチャーを上場まで導いた経験、技術・経営の両面からの目利きという点が、一般的なベンチャーキャピタルと比べたCell Innovation Partnersの強みと感じています。さらに投資案件が出てきた時、横山さんの細胞・再生医療分野におけるグローバルなネットワーク、リプロセル取締役の山川さんのバイオベンチャー業界における幅広いネットワークによって「この分野はこの辺りの人に聞けば詳しい事情が分かる」という適切なリファレンス先を確保できます。それによって、Cell Innovation Partnersは投資案件の深い理解と確かな見通しに基づく投資判断を行うことが可能となっています。

投資先の見極めではどのような点がポイントとなりますか?

横山代表

最終的には、フィナンシャルとビジネス・技術の2つをクリアしているかがポイントとなります。そのなかで我々は、ビジネス・技術面をきちんと評価することが役割です。優れた技術を持っているベンチャーであっても、それだけでビジネスは成功しません。優れた技術をうまくビジネスモデルに転換できるか、そのバランス感覚が一番大切だと思っています。したがって、技術・特許が素晴らしいとしても、どのようなビジネスプランを持っているか、ビジネスプランで想定しているタイミングが妥当か、という点も見ています。もし投資をさせて頂いた場合、我々がどのような付加価値を提供できるかという点も投資先の見極めで考慮します。我々の知見やネットワークを提供することによって、投資先の成長を支援する責任があると感じています。

松原代表

ベンチャー投資全般に共通することですが、まず市場の規模・成長性を見ます。市場自体にある程度の伸びしろがないと企業が成長できないためです。次に、魅力的な市場であれば競合企業も参入してくるので競争優位性を見ます。バイオは参入障壁が高い業界ですが、例えばアメリカ・イギリスなどグローバルの競合企業と比べてどのような競争優位性があるか、という点を考えます。そして、経営者を見ます。ベンチャー企業を立ち上げ、バックグラウンドが異なるメンバーを会社に吸収しチームとして戦っていく時、どのような大義を掲げ、どのようにメンバーの情熱を引き出し会社の成長に巻き込んでいくのか?また、当初考えたビジネスモデルのままで会社を成長させることができるのは稀です。したがって、情熱を持ちながら冷静に市場を見てビジネスモデルを転換していく柔軟性も大切だと考えています。

横山代表

そこがベンチャー経営の難しいところですね。相矛盾する点を共存させることがベンチャー企業の成長には必要です。高い目標を掲げそれに向かってチームをまとめていくことと、資金調達や投資タイミングといった現実を如何に折衷していくか?この点は経営の醍醐味であり、ノウハウでもあります。したがって、理想を追いかけるだけで現実を見ないタイプの経営者、逆に現実しか見ず大義を感じられないタイプの経営者が成功することは難しいと思います。どちらか片方だけでは駄目なのです。

Cell Innovation Partnersは細胞・再生医療ベンチャーにどのような価値を提供できますか?

松原代表

新生企業投資は、10年以上のベンチャー企業への投資やベンチャーファンドへの出資を通じ、累計2,000社以上のベンチャー企業を見てきました。そうした経験から得た経営面や資本政策面のアドバイスを提供できます。また新生企業投資は国内ベンチャーキャピタルと豊富なネットワークを持っているので、資金調達規模が大きい場合にはシンジケーションのアレンジを行うことも可能です。

横山代表

リプロセルは、技術・製品のパートナーシップを通じて投資先の技術・製品開発を支援することが可能です。また、顧客紹介やリプロセルの海外販売チャネル活用など、事業面の支援も可能です。海外のバイオベンチャーに対しては、日本でのビジネスパートナー候補の紹介や規制当局対応などで日本への参入を支援できるでしょう。経営面では、我々の上場までの経験や知識を伝えられると思います。経営は教科書通りにはいきません。想定通りに物事が進まない時の経験、多くの課題を抱えるなかで「やるべきこと」と「飛ばしてもいいこと」の匙加減、セオリーと現実のギャップの落とし所の感覚といった点は相談に乗れると思います。そこはコンサルタントでは分からない、経営者でしか分からない感覚だと思います。

最後に、細胞・再生医療ベンチャーの経営者の方へのメッセージをお願いします

横山代表

同じ業界の人間なので、力を合わせてやっていきましょう。この業界はまだ立ち上がったとは言えず、これからもっと業界を盛り上げて、大きな市場に育てていかないといけないと考えています。市場はまだ育っていないので競合するもしないもありません、パイを拡げていかないといけません。みんなで協力して一緒に市場を大きく育てていきましょう。

松原代表

細胞・再生医療、特にiPS関連分野は日本がグローバルでトップを走っている領域です。そこでグローバルのトップランナーであるリプロセルが立ち上げられるコーポレート・ベンチャー・キャピタルを一緒にやらせて頂くことは非常に大きなやりがいと意義を感じています。投資を通じて細胞・再生医療ベンチャーの成長をサポートし、社会にインパクトを与え、新しい大きな流れを作っていきたいと思います。